インプラント治療をする上で最も重要なことは、治療する前に何故、今までご自身の歯を喪失してしまったかを考慮する事です。その原因をふまえた上で処置をしていかなければ、再びインプラント処置を行った場所に不具合が生じる可能性が高くなります。そのためにインプラント治療と共に、咬み合わせ、歯周治療、歯ぐき、骨の再建治療が必要になるケースが多いのです。
また、当院では事前にコンピューター上で顎模型の3Dデータ、CT画像等を重ね合わせインプラントの埋入位置を綿密に計画します。 それを基に手術時は「サージカルガイド」を用い、計画通りの位置にインプラントの埋入を行います。最終的に歯科技工士、歯科衛生士とともに話し合い、自然な 色調、形態、咬み合わせを考慮しながら、メンテナンスのしやすい人工歯をつくり、より自然で安定する治療結果を目指しています。
ご希望の方には事前にしっかりと説明を行い、納得していただいたうえで施術致します。
インプラント治療とは
『インプラント治療』は、歯周病などで歯を失った場合に、入れ歯やブリッジなどと同じく、補綴物を使って機能性と審美性を取り戻す治療です。『インプラント』という人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を取りつけて失った歯の代わりとします。
インプラントは、チタンという人体になじみやすい金属でできています。そのため、顎の骨に埋め込むとインプラントと骨とが強く結合し、しっかりと固定され、抜けたり外れたりすることがないので、自分の歯のように力を入れて噛むことができます。
人工歯は、セラミックという白い陶材でできています。そのため、自分の歯のような色調や質感を再現することができ、自然で美しい見た目に仕上がります。
インプラントは、機能性と審美性を取り戻すための補綴物という点では、入れ歯やブリッジと同じですが、入れ歯やブリッジのように歯肉の上に乗せるのではなく、顎の骨の部分から補うという点で大きく異なります。
サージカルガイドを用いたインプラント治療
※当院では、患者さまが安心してインプラント治療を受けられるよう、「インプラント10年保証」制度を導入しています。
インプラント治療のメリット・デメリット
インプラント治療には、入れ歯やブリッジにはないメリットがありますが、すべての方にインプラント治療が合うとは限りません。症状やライフスタイルなどによっては、入れ歯やブリッジの方が合う場合もあります。
それぞれの特徴を理解し、歯科医師と相談しながら、自分に合うものを選びましょう。
インプラント治療のメリット
インプラント治療のデメリット
インプラント治療の流れ
インプラント治療は、一般的に以下のような流れで行ないます。
1)カウンセリング
患者さまのお悩みやご要望などをお聞きし、治療の内容、治療期間、治療費など、インプラント治療の概要をご説明します。
このカウンセリングの内容を踏まえ、入れ歯やブリッジとの違いを考えながら、インプラント治療を受けるかどうかご検討ください。
2)検査、診断、治療計画の立案
お口の状態を把握するため、口腔内写真撮影、レントゲン撮影、咬み合わせの検査、顎の骨量などの検査を行ない、その結果を踏まえて総合的に診断し、治療計画を立てます。インプラント治療を希望されても、適さない場合は、入れ歯やブリッジなどの治療を提案します。
3)インプラントの埋入手術
麻酔を行ない、歯肉を切開してドリルで顎の骨に穴をあけ、インプラントを埋め込みます。埋め込んだ後、インプラントの頭部を歯肉から出しておく『一回法』と、インプラントの頭部を歯肉で覆って縫合する『二回法』があるので、その方に合う方法を選びます。
4)治癒期間
顎の骨の状態によって異なりますが、インプラントと顎の骨がしっかり固定されるまで約3~6ヵ月待ちます。その期間中は仮歯を入れられるので、安心です。
5)アバットメントの装着(二回法のみ)
二回法の場合、歯肉を再び切開してインプラントの頭部を出し、そこに『アバットメント』というインプラントと人工歯を連結する部品を取りつけます。
6)人工歯の作製・装着
仮歯を入れ、使い心地や見た目などを確認して微調整を行ない、人工歯をつくって取りつけます。
その後、治療完了後のケアや定期検診などについてご説明します。
7)定期検診
3~6ヵ月に1回、定期検診を行ないます。日常的に丁寧なケアを行なうのはもちろん、定期検診を受けていただき、歯並びや咬み合わせ、インプラント周囲炎(インプラントの周りに見られる歯周病同様の病気)の有無、人工歯の緩みなどの確認を行ないます。定期検診を受けることで、お口の健康維持とインプラントの長期使用ができます。